桃園国際空港を毎日出入国する旅客は10万人を超えます。近年、旅客の健康要素など突発的状況により緊急手当が必要となる事例が増加しています。機場公司は不測の事態に備え、第1、2ターミナルの各エリアに63台の自動体外式除細動器(AED)を設置しました。さらに2011年より、桃園市消防局および壢新医院よる空港関連の航空、地上勤務、警備員、免税店、飲食、CIQSなどの部門の従業員に対するCPR+AED教育訓練を行うことで、従業員の救急措置スキルを向上させ、旅客にさらなる保障を提供しています。
AEDの設置および関連訓練の実施、さらに第一線のスタッフと協力して発揮する「緊急傷病患者作業手順」制度によって、桃園空港では2年連続で2名の意識不明となった旅客を早急に病院へ搬送し、一命を取りとめました。2016年5月には旅客1名がC4待合室で突然気を失い顔色が黒くなりましたが、航空、地上勤務、消防隊および医療スタッフがすぐにAEDおよびCPRで応急措置を行い病院へ搬送し、一命を取りとめました。さらに今(12)月5日、出国の旅客が第2ターミナルの伴手礼大街で心筋梗塞が原因で気を失い、呼吸・心肺停止しました。警備員の通報により、現場の空港運営安全センター(OCC)、消防隊、壢新医療スタッフが協力してAEDおよびCPRで応急措置を行い、強心剤投与後に息を吹き返しました。その後敏盛医院へ搬送し、心臓バイパス手術を行ったことで、無事峠は越えました。
人体の脳は酸欠が3分間以上続くと破壊され後遺症となるため、桃園空港では突発状況に対応すべく、ターミナルにAEDを設置しています。事故発生時に、第一線のスタッフがターミナル内3~5分の距離にあるAED設備を使い応急措置を行います。ターミナル内に設置された63台のAEDの他、第2ターミナルの医療センターにある壢新医院および空港消防隊の救急車にも予備のAEDが備え付けられています。
2017年、桃園空港は39回のCPR+AED教育訓練を計画し、およそ2000名の空港関連部門スタッフが初トレーニングまたは再トレーニングを受けます。それにより事故発生時に正しくAEDを使用してきちんとCPR応急措置を行い、旅客の生命の安全を守ります。